ちほ。あるいは地方で優待生活を楽しみたい住宅ローンも子供もいるサラリーマン

アラフォーサラリーマン 3歳♀と0歳♂と嫁さんといい思い出をたくさん作るために株主優待を調べたりレビューしたりしてみます。

オオバ(9765)の株主優待|株数と保有年数で変わるQUOカード

株主優待でQUOカードがもらえる銘柄を探していると、オオバ(証券コード:9765)の名前が挙がることがあります。東京証券取引所プライム市場に上場している会社で、自社では「まちづくりや土木・都市基盤整備の総合建設コンサルタント」と説明しています。100株なら10万円台から買えて、権利確定日は年2回。ここまではデータサイトを眺めれば分かる話です。

ただ、100株で買った人が最初にもらえるQUOカードは、金額でいうと0円です。優待表の100株の欄に「-」と書かれているのを見落としたまま買うと、8月下旬に何も届かなくて「あれ?」となります。この記事では、株数と保有年数でどう金額が変わるのか、いつ買えばいつ届くのかを、日付レベルまで落として整理していきます。

🍜この優待、ラーメン何杯分?

100株・保有1年以上:年500円分のQUOカード=ラーメン約0.5杯分🍜
100株・保有3年以上:年800円分のQUOカード=ラーメン約0.8杯分🍜
1,000株・保有3年以上:年10,000円分のQUOカード=ラーメン約10杯分🍜

※買った初年度(保有1年未満)の100株は0円のため、換算する額そのものがありません。
※ラーメン1杯1,000円として計算した目安です。

実際の到着記録

権利月 株数 到着日 内容 有効期限 区分 到着レビュー
2026 5月末 100株 8月31日 QUOカード500円分 期限なし 通常 記事

※実際に届いた日を毎年追記しています。発送時期は年によって前後することがあります。

オオバの株主優待は年2回、5月末はQUOカード・11月末はチョコレート菓子

オオバの優待は基準日が2つあります。5月末日の基準日でQUOカード、11月末日の基準日でショコラボのチョコレート菓子です。ただし、この2つは対象になる株主がまったく違います。100株の株主に関係してくるのは、5月末のQUOカードだけです。

保有株数と保有年数で金額が変わる|100株・500株・1,000株の一覧

QUOカードの金額は、保有株数と保有年数の組み合わせで決まります。表にするとこうなります。

保有年数 100株以上500株未満 500株以上1,000株未満 1,000株以上
1年未満 -(優待なし) 1,000円 4,000円
1年以上3年未満 500円 3,000円 7,000円
3年以上 800円 4,000円 10,000円

9マスのうち、100株・1年未満のところだけが「-」になっています。ここがこの優待のいちばん大事なポイントです。100株で買った人は、買ってすぐの5月末を迎えてもQUOカードは届きません。

逆に、500株以上なら1年未満でも金額が付きますし、1,000株以上を3年持てば年10,000円分まで増えます。同じ銘柄でも、株数によって「優待銘柄」としての顔つきがかなり変わるタイプです。

11月末のショコラボのチョコレート菓子は2,500株以上が対象

もうひとつの優待、11月末日基準のチョコレート菓子は、2,500株以上を保有する株主が対象です。こちらは保有年数の条件がなく、株数さえ満たしていればもらえます。発送は翌年の4月下旬予定とされています。

このショコラボについて、オオバは公式の株主優待ページで、障がいのある方の働く場の創出と工賃アップを目指して2012年に設立された工房(横浜市都筑区)だと説明しています。「全国初の福祉チョコレート工房」という紹介も同ページの記載によるものです。会社はこの優待を「社会貢献活動の一環」と位置づけています。優待品というより、会社の姿勢が出ている部分だと思います。

ただ、100株はもちろん、1,000株でも対象外です。「年2回優待」という表記だけを見て年2回もらえると考えると、100株の人は数え方を間違えます。

申込は不要、QUOカードは8月下旬に自動で届く

優待の受け取りに申込手続きは要りません。条件を満たしている株主に自動で発送されます。発送時期はQUOカードが8月下旬、チョコレート菓子が4月下旬の予定と公式に案内されています。

5月末の基準日から発送まで3か月ほど空くので、「権利は取ったはずなのに届かない」と感じる時期がしばらく続きます。ハガキの返送も、専用サイトでの申込も不要な代わりに、届くまでは何のアクションも起きないタイプの優待です。申込期限を自分で管理するのが苦手な人にとっては、手間がかからないのは素直にありがたいところですね。

100株で買うと、最初の1年はQUOカードがもらえない

ここからが本題です。100株で買う場合、優待をもらうには「1年以上」の区分に入る必要があります。そしてこの「1年以上」は、単純に購入日から1年経てばいい、という意味ではありません。

「1年以上」は5基準日連続、「3年以上」は13基準日連続という意味

公式ページの条件文はこうなっています。毎年5月末日を判定日として、同一株主番号で、5月末日・8月末日・11月末日・2月末日・5月末日のすべての基準日の株主名簿に、5回以上連続で記載されていること。これが「1年以上」の定義です。

「3年以上」はこれが13回連続になります。3か月ごとに区切られた基準日を、途切れずに13回。つまり丸3年、四半期ごとの名簿にずっと載り続けている必要があります。

ポイントは、判定に使われるのが5月末だけではないという点です。8月末・11月末・2月末という中間の基準日も数に含まれます。公式が示している条件は「同一株主番号で、すべての基準日の株主名簿に連続して記載されていること」なので、5月末だけ持っていればいい、という制度ではありません。継続保有条件そのものの考え方は長期保有条件がある優待銘柄の記事でも整理しています。3年以上の区分なら13回連続。数え方は先に把握しておきたいところです。

いつ買うと、いつ何円分が届くのか|2026年5月と6月で1年変わる

言葉の説明だけだと分かりにくいので、実際に買った場面に置き換えてみます。

ケースA:2026年5月末の株主名簿に載るタイミングで100株買った場合。この人は2026年5月末・2026年8月末・2026年11月末・2027年2月末・2027年5月末で5回連続の記載になります。判定日は2027年5月31日。ここで初めて「1年以上」に該当し、500円分のQUOカードが2027年8月下旬に届きます。

注意したいのは、2026年5月末の基準日そのものでは「1年未満」の扱いになることです。この年の8月下旬には何も届きません。買ってから最初のQUOカードまで、およそ1年3か月かかる計算になります。

ケースB:5月末の名簿記載に間に合わず、2026年6月に買った場合。この人が5回連続の記載を達成するのは、2027年5月末を起点として2028年5月末まで待ってから。判定日は2028年5月31日、発送は2028年8月下旬です。

買った時期が1か月ずれただけで、最初のQUOカードを受け取るのが1年遅くなります。5月末の権利付最終日を跨げたかどうかで、ここまで差が付くわけです。もっとも、100株の場合に受け取れるのは500円分。この1年の差をどう見るかは人によりますが、少なくとも「今月買えば来月には優待が届く」という感覚の銘柄ではない、ということは押さえておきたいところです。

同一株主番号が条件|口座の扱いには注意が必要

もうひとつ、条件文に「同一株主番号で」と明記されている点があります。株主番号は証券会社ではなく、信託銀行(株主名簿管理人)側で管理されている番号です。

証券口座を別の証券会社に移した場合や、登録内容が変わった場合に株主番号がどう扱われるかまでは、公式ページには書かれていません。ここは推測で埋めずに、気になる場合は取引先の証券会社か株主名簿管理人に確認するのが確実です。3年で13回連続を狙うなら、途中で口座を動かす予定があるかどうかは先に整理しておきたいですね。

100株の必要資金と利回りは?配当が主役、優待はおまけという構図

結論から言うと、オオバを100株で持つ場合、リターンの大部分は配当です。優待は良くも悪くもおまけの位置づけになります。数字で確認していきましょう。

必要資金と総合利回りの内訳

株価は1,180円(2026年8月27日時点)。単元株数は100株なので、必要資金は約118,000円です。配当は2026年5月期の実績で年間44円、2027年5月期も会社予想は年間44円となっています。

保有年数 年間配当(100株) 優待 配当利回り 優待利回り 総合利回り
1年未満 4,400円 0円 3.73% 0.00% 3.73%
1年以上3年未満 4,400円 500円 3.73% 0.42% 4.15%
3年以上 4,400円 800円 3.73% 0.68% 4.41%

3年持ち続けても、優待が利回りに乗せてくれるのは0.68%ぶん。総合利回りの8割以上は配当が作っている構図です。参考までに、株価の水準を示すPERは13.0倍前後(2026年8月26日時点)となっています。

「優待利回り」を鵜呑みにすると数字がズレる

この銘柄でやりがちな計算間違いが2つあります。並べてみます。

間違い①:年2回もらえると数えてしまう。権利確定月が「5月・11月」と表記されているので、年2回分を足したくなります。仮に500円×2回=1,000円で計算すると、優待利回りは0.85%、総合利回りは4.58%。実際には11月末は2,500株以上の株主が対象なので、100株がQUOカードを受け取れるのは年1回だけです(金額は保有年数により500円または800円)。

間違い②:買った年から500円もらえると考えてしまう。優待利回り0.42%・総合4.15%という数字を見て買っても、最初の年は0.00%・3.73%です。1年以上の区分に入るまで、優待部分はゼロが続きます。

この2つを両方やってしまうと、実際は3.73%のところを4.58%だと思って買うことになります。0.85ポイントの差は、118,000円に対して年1,000円ほど。金額としては大きくないかもしれませんが、他の優待銘柄と比較検討している段階でこのズレがあると、判断の順番が変わってしまいます。高配当と優待を組み合わせて考える記事でも触れましたが、優待利回りは条件を満たしたときの数字であって、買った瞬間の数字ではないんですよね。

1,000株まで買うと優待の見え方はどう変わるか

株数を増やすと、優待の性格が変わります。必要資金と優待額を並べるとこうなります。

保有株数 必要資金(1,180円換算) 1年未満 1年以上 3年以上
100株 約118,000円 0円 500円 800円
500株 約590,000円 1,000円 3,000円 4,000円
1,000株 約1,180,000円 4,000円 7,000円 10,000円

1,000株を3年以上持った場合、優待は年10,000円分。必要資金118万円に対する優待利回りは0.85%です。100株の0.68%と比べると上がりますが、劇的に効率が良くなるわけではありません。それより、1,000株なら買った初年度から4,000円分が付く点のほうが実務的には大きいでしょうか。

ただ、118万円を1銘柄に固定するかどうかは、優待の額面だけで決める話ではないはずです。QUOカードそのものの使い勝手についてはQUOカードがもらえる優待銘柄をまとめた記事のほうで書いています。

この優待、続きそう?確認しておきたいポイント

優待を目的に長く持つなら、制度が続くかどうかは気になるところです。ここでは予想ではなく、公表資料から確認できる事実だけを並べます。

2025年3月の変更は「改悪」ではなく「拡充」だった

オオバは2025年3月13日に「株主優待制度の変更(拡充)に関するお知らせ」を開示しています。二次情報サイトでは「変更あり」とだけ書かれていることがありますが、中身は次の2点です。

  • 1,000株以上・保有1年未満のQUOカードを2,000円から4,000円に増額
  • 「3年以上」の区分を新設(100株以上500株未満800円/500株以上1,000株未満4,000円/1,000株以上10,000円)

減額や条件の厳格化ではなく、金額の増額と区分の追加です。適用は2025年5月期末の基準日から。会社は変更の目的を「株式を長期にわたり継続して保有していただくため」と説明しています。

直近の決算資料から確認できる事実

2026年8月6日付で公開された2026年5月期(第92期)の決算説明資料を確認した範囲では、「継続企業の前提に関する注記」および「重要事象等」に該当する記載は見当たりませんでした。

業績は、2026年5月期が減収増益。減収については、前期にあった土地区画整理事業の業務代行収入の反動によるものと会社は説明しています。営業利益は15期連続の増益になったと開示されています。2027年5月期の会社予想は、増収・営業増益の方向です。

ここから先、この数字をどう評価するかはこの記事では踏み込みません。判断材料として、決算説明資料と株主優待制度のページは公式サイトで誰でも読めるので、気になる方は自分の目で確認してみてください。株主優待制度|株式会社オオバ 公式サイト

オオバの株主優待が向いている人・向いていない人

ここまでの条件を踏まえると、この優待が噛み合う人とそうでない人は、かなりはっきり分かれます。

向いている人|QUOカードを日常で使い、数年単位で持てる人

  • コンビニや書店、一部のドラッグストアでQUOカードを普通に使い切れる人
  • 最低でも1年、できれば3年以上、売買せずに置いておける人
  • 優待より配当を主軸に考えていて、優待は増えたら嬉しい程度に捉えている人
  • 申込や返送の手続きを管理したくない人(自動発送なので忘れようがない)

金券なので、地域による使いやすさの差がほとんどありません。近所に対象店舗があるかどうかを気にしなくていいのは、地方在住の身からすると大きな利点です。この観点は地方在住でも使える優待を選ぶ記事でも書いたとおりで、飲食チェーンの食事券だと車で40分、みたいな話になりがちですからね。

向いていない人|1年以内に売る前提の人、優待だけを目当てにする人

  • 1年以内に売却する可能性がある人(100株なら優待はゼロのまま終わります)
  • 権利日だけ持って売る取り方を考えている人(中間の基準日で連続が切れます)
  • 証券口座の移管や整理を近いうちに予定している人
  • 優待品そのものの満足度を重視する人(QUOカード500円分は、優待としては控えめな部類です)

子育て世帯から見たQUOカード優待の位置づけ

家族で使う優待という観点だと、正直このQUOカードは地味です。子どもが喜ぶ体験型でもないし、家族で外食に行けるわけでもありません。年500円だと、食費や外食費といった費目を目に見えて置き換えるほどの規模でもない。

ただ、学校で急に必要になったノートや文房具をコンビニで買う、みたいな細かい支出には素直に使えます。有効期限もなく、家族の誰が使っても構わない。使い切れずに期限を迎えて気まずくなる、という優待あるあるとは無縁です。子どもと一緒に楽しむ優待を探しているならこの銘柄は枠が違いますが、「静かな金券」として捉えるなら扱いやすさは高いと思います。

本記事の優待情報の確認日は2026年8月27日、株価の取得日は2026年8月27日です。本文中のPERのみ2026年8月26日時点の数値で、それ以外の数値は2026年8月27日時点のものです。株価・利回りは日々変動し、優待制度の内容も変更される可能性があるため、実際の判断にあたってはオオバ公式サイトの株主優待制度ページおよび決算説明資料など、一次情報をご確認ください。この記事で参照したのは、公式サイトの株主優待制度ページ・株式情報ページ・会社概要ページ、2026年8月6日付の決算説明会資料、2025年3月13日付の適時開示、株価は証券会社アプリの表示(2026年8月27日時点)、PERはIRBANK掲載の株式指標(2026年8月26日時点)です。

※投資は自己責任で。