- トリドールの株主優待は丸亀製麺グループで使えるチャージ式カード
- 100株だと年6,000円分、この数字をどう見るか
- 200株を1年以上持つと入金額が大きく変わる
- 使う前に確認したい利用条件と、使えない場面
- この優待、続きそう?確認しておきたいポイント
- トリドールの株主優待が向いている人・向いていない人
丸亀製麺、行きますよね。仕事帰りにさっと一杯、休日は家族4人でトレー持って並ぶ。あの「うどん県じゃないのに丸亀」でおなじみのチェーンを運営しているのが、トリドールホールディングス(証券コード:3397)です。
で、株主優待があると知って調べ始めると、たいていのサイトが「200株が一番お得!」で話を終わらせています。それはそのとおりなんですが、じゃあ100株だといくらなのか、200株を1年持つって具体的に何をクリアすることなのか、そこまで書いてある記事は意外と少ない。
この記事では、公式IRの記載をベースに、もらえる金額・継続保有の判定方法・使えない場面まで一通り整理します。株価は2026年8月14日終値、優待情報は2026年8月16日に企業公式ページで確認した内容です。
🍜この優待、ラーメン何杯分?
100株保有:年間6,000円分の優待
=ラーメン約6杯分🍜
200株を1年以上保有:年間14,000円分
=ラーメン約14杯分🍜
※ラーメン1杯1,000円として計算した目安です。
トリドールの株主優待は丸亀製麺グループで使えるチャージ式カード

結論から言うと、もらえるのは「株主優待カード」という電子式のカードです。紙の優待券が何枚か送られてくるタイプではなく、カードに金額がチャージされて、レジで残高から支払う方式ですね。
もらえる金額は保有株数で4段階に分かれている
公式の贈呈基準はこうなっています。年2回、それぞれのタイミングで下記の金額がチャージされます。
- 100株以上200株未満:3,000円相当(年間6,000円相当)
- 200株以上1,000株未満:4,000円相当(年間8,000円相当)
- 1,000株以上2,000株未満:10,000円相当(年間20,000円相当)
- 2,000株以上:15,000円相当(年間30,000円相当)
これに加えて、200株以上を1年以上継続保有している株主には1回につき3,000円相当が追加されます。この継続保有分がクセモノというか、この銘柄の肝なので、後ほど条件を詳しく見ていきます。
年2回、6月1日と12月1日にカードへ自動でチャージされる
権利確定は3月末と9月末の年2回。実際にお金が入るのは、3月末基準分が6月1日、9月末基準分が12月1日です。新しく株主になった人には、6月中旬または12月初旬にカードそのものが郵送されてきます。
ここで一つ注意点。継続して保有している株主には、チャージされたという通知が特に来ません。「あれ、優待届かないな」と思ったら、実は手元のカードに静かに入金されていた、というパターンがけっこうあります。
カードが送られてくるのは初回だけ、2回目以降は同じカードに入る
公式サイトにも太字で書かれているとおり、カードの送付は初回のみです。2回目以降は最後に送られたカードに自動でチャージされる仕組みなので、残高を使い切ったからといって捨ててしまうと詰みます。
万が一なくした場合は再発行できますが、手数料としてカード残高から500円が差し引かれます。財布の奥にでも入れて、大事に持っておきましょう。
丸亀製麺以外にコナズ珈琲やずんどう屋でも使える
使えるのは丸亀製麺だけではありません。公式によると、株式会社丸亀製麺、株式会社KONA'S、株式会社肉のヤマ牛、株式会社トリドールジャパン、株式会社アクティブソース、株式会社ZUND、株式会社譚仔日本が運営する国内店舗が対象です。
具体的なブランド名でいうと、丸亀製麺、コナズ珈琲、肉のヤマ牛、ラー麺ずんどう屋、天ぷらまきの、豚屋とん一、長田本庄軒、とりどーる、晩杯屋あたり。うどんに飽きたらハワイアンカフェでパンケーキ、という使い分けができるのは地味にありがたいところです。
100株だと年6,000円分、この数字をどう見るか

ここが一番大事なところなので、先に数字を出します。100株だけ持つ場合、投じた金額に対して戻ってくる割合はかなり控えめです。優待の中身が良いこととは別の話として、まずここを把握しておきたいところ。
約42万円を投じて受け取れる配当と優待の合計額
2026年8月14日の終値4,203円で計算すると、こうなります。
- 最低取得株数:100株
- 最低取得金額:420,300円
- 年間配当金:1,200円(1株あたり12円・2027年3月期の会社予想)
- 年間優待額:6,000円相当
- 配当利回り:約0.29%
- 優待利回り:約1.43%
- 総合利回り:約1.71%
42万円を1年寝かせて、戻ってくるのが合計7,200円。この会社は配当性向20%以上を目標としつつ成長投資に資金を回す方針を公式に掲げているので、配当利回りは0.3%を切る水準です。高配当株のつもりで買うと、確実に肩透かしを食らいます。
額面と、実際に使い切れる分の差
優待券の記事ではよく「額面と実質価値が違う」という話をするんですが、この優待に関しては、額面にかなり近い形で使い切れるタイプです。理由は3つ。
- 割引券ではなく金額チャージなので、10円単位で使える
- 他のクーポンや割引券と併用できる(公式FAQに明記)
- 持ち帰りにも使える
「1,000円以上のお会計で使えます」といった最低利用金額の縛りもありません。年6,000円分なら、丸亀製麺に何度か行けば普通に消えていく金額です。ただし後述する有効期限と使えない店舗に引っかかると、そのぶんは目減りします。
ラーメン何杯分か、家族で行くと年何回分か
当ブログのラーメン換算だと、年6,000円分=ラーメン約6杯分。数字だけ見ると「1年で6杯かあ」という感じですが、外食費の実感に置き換えるともう少し景色が変わります。
大人2人と子ども2人で丸亀製麺に行くと、天ぷらを何個か取って1回あたり2,500〜3,000円というところでしょうか。年6,000円分なら家族での外食2回分。月イチで通う家庭なら半年に1回はタダ、くらいの体感です。ゼロではないけれど、家計を劇的に変える金額でもない。この温度感が正直なところだと思います。
それでも外食好きに支持されている理由
利回りの数字は控えめなのに、この銘柄が優待目的で語られ続けるのはなぜか。理由はシンプルで、「使い道に困らない」からです。
優待あるあるの悩みって、だいたい「近くに店舗がない」「使える商品が限られる」「期限内に消化できない」のどれかですよね。丸亀製麺は2026年3月末時点で国内887店舗。ロードサイドにもショッピングモールにもあって、家族で行っても一人で行っても成立する。優待を消化するために無理をしなくていいというのは、それ自体がけっこうな価値だったりします。
200株を1年以上持つと入金額が大きく変わる

結論を先に言うと、この優待は200株・1年以上でようやく本来の姿になります。ただし「1年以上」の判定方法が独特なので、そこを正確に押さえておく必要があります。
200株継続保有で年14,000円相当になる計算
200株を1年以上持っている場合、1回あたり4,000円+3,000円で7,000円相当。年2回なので年間14,000円相当になります。
- 200株の取得金額:840,600円(4,203円×200株)
- 年間優待額:14,000円相当
- 年間配当金:2,400円
- 優待利回り:約1.67%
- 総合利回り:約1.95%
株数は100株の2倍なのに、優待額は約2.3倍。1株あたりの効率で見ると200株のほうが明確に良いという構造です。ただし条件を満たすまでの最初の1年間は年8,000円相当(優待利回り約0.95%)にとどまる点は、頭に入れておきたいところ。
「同一株主番号で3回連続」という条件の読み方
ここが最重要です。公式サイトの記載を要約すると、条件はこうなっています。
- 3月31日と9月30日を基準日とする株主名簿に、200株以上保有と記載されること
- それを1回目として、3回連続で200株以上の保有と記載されること
- すべて同一株主番号による登録であること
基準日は年2回なので、3回連続=1年分ということですね。公式が挙げている例だと、2023年3月末・2023年9月末・2024年3月末の3回すべてで200株以上、という形になります。
「同一株主番号」という条件があるので、証券会社をまたいで買い増したり、住所変更の手続きが絡んだりすると、株主番号が別扱いになって条件から外れる可能性があります。この手の落とし穴は他の銘柄でもよくあるので、株主優待の長期保有条件でつまずかないためのポイントもあわせて確認しておくと安心です。
公式が示している適用される例・されない例
公式ページには判定例が図で掲載されています。読み解くとこうなります。
- 適用される:3回とも200株以上を保有していた場合
- 適用される:300株→300株→200株と減らしたが、3回とも200株以上を維持していた場合
- 適用されない:200株→100株→200株と、途中で100株に減らした場合
- 適用されない:途中で全株売却し、株主名簿に載っていない基準日がある場合
ポイントは、減らすのはOKだが200株を下回った瞬間にカウントがリセットされるということ。「一度売って安くなったら買い直そう」をやると、また1年やり直しになります。
権利確定月と権利付最終日、必要資金の目安
権利確定月は3月と9月。株主名簿に載るためには、権利確定日の2営業日前である権利付最終日までに買い付けを済ませておく必要があります。2026年9月末の権利を取りに行くなら9月28日(月)が該当しますが、直前に取引カレンダーで最終確認をしてください。
必要資金は、100株なら約42万円、200株なら約84万円(2026年8月14日終値ベース)。84万円を1つの銘柄に固定するという判断になるので、ここは各自の資産配分との相談ですね。株価が動けば必要額も変わります。
使う前に確認したい利用条件と、使えない場面

使い勝手のいい優待ですが、落とし穴がないわけではありません。特に有効期限と、券売機の店舗の2つは事前に知っておきたいところです。
有効期限は約1年、6月分と12月分で期限が別
有効期限は公式に明記されています。
- 毎年6月贈呈分(3月末基準):翌年の6月30日まで
- 毎年12月贈呈分(9月末基準):翌年の12月31日まで
それぞれ約1年ずつ。半年ごとに新しい残高が積み上がっていくので、常に2回分の残高が同じカードに同居している状態になります。使うときは有効期限の古いものから自動的に消費されるので、順番を自分で気にする必要はありません。
レシートの「基本」「クーポン」「ボーナス」は何を指すのか
レシートを見ると「基本バリュー」「クーポンバリュー」「ボーナスバリュー」と3種類の記載があって、それぞれ金額と有効期限が違います。ここで混乱する人が多いんですが、公式FAQによるとこれらの名称は便宜上のもので特別な意味はなく、有効期限ごとに区別して表示しているだけとのこと。
また、レシートには「ポイント」という項目も出ますが、これは使わない項目なので無視して問題ありません。
券売機の店舗とデリバリーでは使えない
公式に「株主優待カードが利用できない店舗」の一覧が掲載されています。券売機を導入しているラー麺ずんどう屋の一部店舗、いぶきうどん、ふたば製麺、うどん山口の一部店舗、コナズ珈琲のオンラインショップとキッチンカーが対象外です。
都市部のターミナル駅近くの店舗が多く含まれているので、「会社帰りに使おう」と思っている人は、行きつけの店が一覧に入っていないか一度確認しておくと確実です。
あわせて、デリバリーとモバイルオーダーの事前決済では使えません。ただしモバイルオーダーでも、決済方法を「店頭支払い」にしておけば利用可能です。
他のクーポンとの併用、持ち帰り、釜揚げうどんの日は使えるのか
このあたりは公式FAQで明確に回答されています。使い勝手を左右する部分なので、まとめておきます。
- 他の金券・割引券・クーポンとの併用:できる
- 持ち帰り:できる
- 毎月1日の「釜揚げうどんの日」(釜揚げうどん半額):使える
- 金銭との交換:できない
- 第三者への譲渡・転売:できない
- 複数のカードを1枚に合算:できない
割引デーに優待も使える、というのは地味に大きいポイントです。半額の日に家族で行って優待で払う、という合わせ技が成立します。
残高の確認方法と、紛失したときの再発行手数料
残高と有効期限は、カード裏面に記載されているURLの専用サイトから確認できます。レシートにも同じURLが印字されています。チャージの通知が来ない仕組みなので、6月と12月に自分で確認する習慣をつけておくと使い忘れを防げます。
紛失時は再発行できますが、残高から500円が差し引かれます。問い合わせ先はみずほ信託銀行の証券代行部です。
この優待、続きそう?確認しておきたいポイント
優待を続けられるかどうかは誰にも断言できませんが、公表されている数字を自分で確認しておくことはできます。ここでは評価やコメントは加えず、公式資料に書かれている事実だけを並べます。
直近の決算で公表されている数字
2026年3月期の連結業績(IFRS)は、決算短信によると次のとおりです。
- 売上収益:2,787億15百万円(前期比3.9%増・過去最高)
- 事業利益:214億60百万円(前期比17.9%増・過去最高)
- 営業利益:105億78百万円(前期比21.9%増)
- 親会社の所有者に帰属する当期利益:23億11百万円(前期比23.3%増)
- 営業活動によるキャッシュ・フロー:492億38百万円(前期比30.7%増)
- 現金及び現金同等物の期末残高:698億88百万円
- 親会社所有者帰属持分比率:29.9%
同期には、海外事業を中心とした不採算店舗やのれんの減損損失を114億8百万円計上しています。売上収益は6期連続の増収です。
2026年8月14日発表の2027年3月期第1四半期は、売上収益723億18百万円(前年同期比3.5%増)で第1四半期として過去最高、一方で事業利益57億76百万円(同9.3%減)、営業利益52億94百万円(同34.3%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益30億31百万円(同31.0%減)と減益。通期予想は据え置かれています。
決算短信に「継続企業の前提に関する注記」の記載があるか
2026年3月期決算短信の「(5)継続企業の前提に関する注記」には、「該当事項はありません」と記載されています。「重要事象等」に関する記載もありません。
この項目は、優待銘柄を見るときに真っ先に確認しておきたいところです。記載がある場合は、有価証券報告書や監査報告書まで踏み込んで内容を確認する必要が出てきます。
優待制度の変更履歴と、確認に使った資料
現在の優待は紙の優待券ではなく電子式のカードで運用されています。公式FAQには「24年6月贈呈分は25年7月31日が利用期限」という経過措置の記載が残っており、カード方式への移行にともなって有効期限の扱いが整理されたことがうかがえます。2026年8月16日時点で、贈呈基準の変更に関する新しい開示は確認できませんでした。
この記事で参照した一次情報は次のとおりです。ご自身でも一度目を通しておくことをおすすめします。
- トリドールホールディングス|株主優待について(贈呈基準・継続保有優遇制度・利用できない店舗)
- トリドールホールディングス|株主優待カードのご利用方法(贈呈時期・有効期限・残高照会・FAQ)
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月15日発表)
- 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年8月14日発表)
トリドールの株主優待が向いている人・向いていない人

ここまでの内容をふまえると、この優待は「数字で選ぶ人」より「生活で選ぶ人」向きだと整理できます。最後に、どんな人と相性がいいのかをまとめます。
向いている人
- 丸亀製麺やコナズ珈琲をもともと利用している人
- 84万円を1年以上動かさずに置いておける人
- 同一株主番号の維持や基準日の管理を自分でできる人
- 外食費を現金支出から置き換えたい人
- 優待の使い道に困りたくない人
特に重要なのが1つ目です。優待をもらったから丸亀製麺に行くのではなく、もともと行くから優待が効く。この順番が逆になると、優待を消化するために外食が増えて、かえって支出が膨らみます。
向いていない人
- 配当利回りを重視している人(0.29%です)
- 100株だけ買って高い利回りを期待している人
- 近くに対象店舗がない、または券売機の店舗しかない人
- 短期で売買したい人(継続保有の条件がリセットされます)
- 1銘柄に80万円以上を固定したくない人
地方在住だと「そもそも近くにあるのか」が最初の関門になります。丸亀製麺は店舗数が多いとはいえ、ブランドによっては出店エリアに偏りがあるので、地方在住で株主優待を選ぶときの考え方もあわせて参考にしてみてください。
子育て世帯が使う場合に見ておきたい点
家族で使う視点だと、この優待は扱いやすい部類に入ります。本人限定の縛りがなく、家族でのお会計にそのまま使えるのが大きいですね。
丸亀製麺はセルフ形式でトレーを持って進む方式なので、小さい子を連れていると多少バタバタしますが、待ち時間が短く、うどんなら子どもも食べやすい。置き換えられるのは主に「外食費」で、月1〜2回の家族外食を優待でまかなうイメージになります。
ただし年6,000円(100株)だと家族4人では2回程度で消えます。「優待で外食費が浮く」という実感を持ちたいなら、やはり200株・1年以上が現実的なラインです。外食系の優待をいくつか比較したい方は、コメダ珈琲店の株主優待もあわせて見てみると、使い勝手の違いがわかりやすいと思います。
最後にもう一度だけ。この記事の株価は2026年8月14日終値、優待情報は2026年8月16日時点で企業公式ページを確認した内容です。株価が動けば利回りは変わりますし、優待制度そのものが変更される可能性もあります。実際に検討するときは、必ず最新の公式情報をご確認ください。
※投資は自己責任で。この記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではありません。